前回の探偵ブログでも記述した「違法行為」と似てはいるのですが今回は「違反行為」についてです。
尾行調査の中でも花形ともいえる調査でもあるのが対車両の尾行調査です。
見逃さずにまた相手に気付かれずに対象車を追跡していくことは探偵の技量を語る上で重要な要素です。
対象者が運転している車や乗車している車を尾行していく際、対象車両が交通規則を遵守し安全運転をしてくれるとは限りません。
速度規制のある道路を普通でも10キロオーバー位のスピードを出して走っている人は多いかと思います。
それが20キロや30キロオーバーとなると捕まれば免停や高額な罰金となります。
対象車両が60キロ制限の道路を90キロで走行、違反になるから追跡を止めました。
また対象車両が道を間違えたかして車線変更禁止区間で変更したり、強引に割り込んだりした場合、探偵は違反になるからと変更はしなかったので追跡を断念しましたとかUターン禁止場所でUターンをしたのでやはり追跡が出来ませんでした。
探偵としてみればいずれも法規を遵守した正論で間違った事は言ってはいません。
きちんと交通規則を遵守しているのですから。
そのような状況において尾行を継続すれば運転して追跡をしている探偵も完全に違反行為です。
しかも反則金や罰金などは依頼者にも請求できず時には探偵事務所そのものにも請求出来ない場合もあり、しかも免停という処分が下されれば探偵業務にも大きく影響してきます。
殆どが探偵の個人責任となり大きなリスクとなってしまいます。
探偵は依頼人とはいえ一個人に対してそこまでリスクを背負う必要はあるのでしょうか?
探偵の悲しい性かもしれません。
そんなリスクを背負い、依頼人の為に違反してくれる探偵は意外にも多いかもしれません。
でもそんな探偵を頼もしいと思ってくれますか?
やはり一般の人に問いたい。
貴方は交通規則などを遵守、尾行が中断したという探偵を選びますか?
それとも多少の違反をしてでも尾行を継続してくれる探偵を雇いますか?
世間では探偵というイメージがそれほど良いとは正直言えません。
むしろアウトロー的に見ている人も多いはずです。
それは違反行為や違法行為を探偵個人で考え、許容範囲を広げているかに過ぎないのですが探偵というイメージが悪いのもこういった違反行為も辞さないという探偵が多いからかもしれません。
まだまだしばらくは探偵のイメージが上がるとは言い難い世の中であるのは否定できないのが現在の探偵の現実なのかもしれません。