探偵ブログ・ある歯科医の浮気調査

 

ある歯科医院を個人経営する歯科医師の妻から浮気調査の依頼が入り、素行調査を開始する。
この歯科医師が経営するクリニックは都内のある駅の近くにある商業施設の5階に入っている歯科クリニックで車で通勤している。
診察は月曜、火曜、木曜、金曜日が9時から12時までと午後2時から6時までと水曜日と土曜日は午前中のみ、平日はだいたい夜9時半前後には帰宅している。
日曜、祭日は休診日である。
そして日曜、祭日は余程のことがない限り、1人で外出することはなく、家族と過ごしいる。
またお酒は殆ど飲むことはなく、まして車通勤である。

 

 

奥様は絶対に浮気しているという。

 

 

数日間、尾行調査を実施するも多少の残業があっても勤務先クリニックを出てもまっすぐ帰宅してしまう。
奥様の思い違いなのか、それとも浮気相手との関係そのものが既に終わってしまったのかとも考えてしまう。
また雇用している歯科助手であったり受付女性なのかと思われる女性たちは対象者よりも先に順次クリニックを出ており、いつも対象者が施錠して退勤している。
浮気している事実は認められない。
もしかすると昼の休憩時間である12時から午後2時までの2時間に会っているとの不安から更に数日間を昼休みと夕方からに絞り調査を実施するが昼食を食べに出ても
何事もなく、クリニックに戻ってくる。

 

 

どうしても勤務時間以外に浮気をしている様子が見えてこない。
それでも依頼人である奥様は浮気をしていると強く確信している。
話をしている印象ではノイローゼという感じはしない。

 

 

それでもそのまま張り込みを続行する。
駅近くの商業施設とはいえ、5階フロアーは閑散としておりクリニックのそばにずっと張り込んでいるのも怪しまれるが今回は続行する。
すると閉店ギリギリに入っていく30歳前後の女性がいる。
以前にも8時半前後に出て行ったのを確認しているが当時は受付か歯科助手などの関係者と思っていた女性である。
7時から8時の間に数名の女性が出て行く。
閉店ギリギリの患者か関係者女性かの区別がつかないが閉店ギリギリに入った女性はまだ出てきていない。
すると8時20分にその女性が出てきた。
そして約10分後に本人が出てきて施錠、そのまままっすぐ帰宅したのである。

 

 

もしや診察室で浮気?という疑念が強くなってきた探偵。

クライアントの奥様と再度の打ち合わせ。
今までの調査結果から探偵からの指摘を受け、奥様もそう感じたらしい。
奥様はご主人から合い鍵を渡されているとのことでクリニックに盗聴器を設置することを提案する。
しかもこの奥様は医療法人として登記しているクリニックの役員としても名を連ねているのである。

もし奥様が役員でなかったり、合い鍵を渡されていなければ、いくら夫婦とはいえ、夫が経営しているクリニックに盗聴器を仕掛けることは法律に抵触してしまう可能性もある。
しかし、役員であり、合い鍵を渡されているとのことで違法性は殆ど問われることは無いとの弁護士の見解から提案したのである。

 

 

休診日である日曜日に奥様と合流しクリニックに盗聴器を診察室と待合室に設置する。

結果は案の定である。

生々しい男女の営みに至る会話からそのものの行為の声までも聞こえてきて録音する。

事が終わり、出てきた女性を尾行して自宅を突き止め、浮気相手を特定。

どうにか御依頼者の希望の添える結果を取得して調査を打ち切った次第である。

 

 

しかし、このような形での浮気もあり、証拠を得るにもなかなか困難な場合がある事も想定しておかなければならないのである。

 

 

 

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