明日はお釈迦様の誕生日を祝う花祭りである。
私の生まれは東京都文京区、護国寺のそばで生まれ育った為にこの花祭りは思い出深い。
しかし、現代社会においてこの花祭りを祝う習慣は殆ど見受けられなくなってしまった。
幼少時にはこの花祭りでよく甘茶を飲み、護国寺で催される稚児行列を祖母や姉に連れられ見た記憶がある。
私はそんなに信心深くは無いが私の家は代々浄土真宗である。
浄土真宗と言えば当然、仏教であるからにしてお釈迦様はご本尊である。
しかし、もう何十年もそのご本尊の誕生日を祝わなくなってしまったのである。
キリストの誕生日であるクリスマスは日本国中、大騒ぎをしているのに多分、大騒ぎしている人たちの大勢は仏教を信仰しているのでは無いかと思う。
お盆やお彼岸に墓参りに行くのも仏教を信仰しているに他ならないのに。
正直、探偵業務でも普段と全く何ら変わることは無い。
探偵が最も忙しいと言われるクリスマス、バレンタインデーなどはキリスト教的な祭事の印象で浮気や不倫カップルもいつも以上に興奮しているに違わないのに「花祭り」は全く地味である。
でもキリスト業の熱心な信者ほど教会へ行き、クリスマスミサで厳かに過ごしている人が多いのかもしれない。
はしゃいでいるのはキリスト教徒ではないのかもしれない。
多くの国民が仏教を信心していると思うのだが何とも哀れな風習となってしまった花祭り。
寂しい限りである。
明日は日曜日と重なり、厳かに過ごし、墓参りにでもとも思ったが先月の彼岸入りの18日に既に墓参りしているので寝て過ごす確率が高い。
この時点でもう明日は寝て過ごすと決めつけている自分がここにいる。