松岡圭祐氏が書いた小説「探偵の探偵」という小説があります。
この「探偵の探偵」は昨年11月に第1巻で発刊されて既にシリーズ第3巻が出ています。
今、探偵という職業に就いている私が読んで最も面白いと感じている探偵小説である。
みなさまにもお勧めしたい。
内容は確かに刑事事件や実際にはあり得ない事も多々出てきて実際の探偵とは違うのは小説なのでしょうがないのであるが何しろ現代に一番合っているのである。
そして文章構成と探偵業界をよく取材していると思えるほどの社会描写である。
探偵業法が施行されてからの探偵業界がよくここまで取材したなと感じるほどに書かれており、奇想天外なのが悪徳探偵に対する探偵なのである。
この悪徳探偵がどこかに似た探偵があったかな、と思わせる悪徳探偵もでてくる。
そして私は本当の美少女と妄想しているが主人公の21歳の女探偵・紗崎玲奈である。
私の周りにも美人探偵は実際に何人も存在している。誰とは言えないが。
またそれを取り巻く個性豊かな探偵所長、先輩や後輩探偵、警察官。
探偵が使う調査機器もなかなか素晴らしく、実際にある最新探偵機器が出て来たりしており情報が素晴らしく早い。このあたりの取材も良くしていると感心してしまう。それにスマホやパソコントもこんな探偵が身近にいればと思うほどに上手く使いこなしている。
私みたいな初老探偵ではパソコンを使っていても情報収集にも手間取ってしまう。
ここ数年ではまったと言えばあの内田先生の書いた浅見光彦シリーズであったがこの「探偵の探偵」は実際の探偵のアドバイザーが絶対にいるだろうと思えるほどに拝啓、描写が良くできていて、ストーリーも引き込まれる。
実際の探偵とは違うのは否めないがノンフィクションではなく、小説である。
これが今の探偵の殆どかと思われたら腹立たしいがそう思う人は少ないだろう。
まっ一度、目を通して貰いたい本物の探偵が推薦する探偵小説である。
楽しんで頂きたい。
多分、みなさまも探偵という職業を良くも悪くも再認識してくれる参考小説(小説という事はお忘れなく)としてご購読してハードボイルドな世界に感動して貰いたい。