浮気相手の身元調査実例

主人の浮気を疑い始めてから、早くも一ヶ月が経過しました。この間、私はさまざまな思いを巡らせていましたが、どうしても気になることがありました。それは、主人が本当に浮気をしているのかどうか、ということです。疑念が深まるにつれて、心の中の不安や焦りは増していくばかりでした。やがて私は、もうこれ以上自分の心を不安でかき乱されるのは耐えられなくなり、ついに決心しました。彼の携帯電話をこっそり見ることにしたのです。

この行動は、正直なところ、非常に気が重く、背徳感を感じながらのものでした。無断で主人のプライバシーを侵害することは、本来ならば避けるべき行為だとわかっていましたが、もうどうしても彼の本当の姿を知りたかったのです。そんな気持ちを抱えながら、私は主人が寝ている隙に携帯電話を手に取りました。ロックがかかっていることに気づきましたが、彼の誕生日やよく使う数字を思い出しながらいくつかのパスワードを試してみると、なんと簡単に開くことができました。この時点で、主人の危機管理が非常に甘いことを実感しました。

携帯電話の中を探り始めると、出てくるわ出てくるわ、驚くべき情報が次々と明らかになりました。電話の発着信履歴には、頻繁にかかってくる見知らぬ番号やメールのやり取りが記録されていました。さらにその内容を見てみると、浮気を示唆するような文面がいくつも含まれており、私は心臓が締め付けられるような思いをしました。そして、保存されていた写真フォルダを開くと、ツーショットの写真が並び、その中にはどこかのホテルの一室で撮影された非常に生々しい写真も含まれていました。主人とその相手女性が全裸の姿で映っているものもあり、もう完全にアウトな状況でした。

それでも、私はまだ彼を愛していたのです。正直に言うと、離婚を考える気持ちは全くありませんでした。しかし、私はこの証拠を無駄にしたくなく、主人の浮気を明らかにするために動き始めることに決めました。電話の発着信履歴は写真に撮り、メールの内容や保存されていた写真はすべて私のパソコンに転送しました。これで十分な証拠を手に入れたと思い、次は主人にこれらの情報を見せて問い詰めることにしました。

しかし、浮気相手についての情報は非常に乏しく、出てくるのは愛称の「サッチン」という名前だけでした。彼女が利用している駅が○○駅であることから、何区に住んでいるらしいという推測はできましたが、それ以上の具体的な情報は得られませんでした。私は一刻も早く相手女性を特定したい気持ちが強く、まずは知り合いの弁護士に相談しました。弁護士は、私が持っている情報で十分に浮気の証拠があると評価してくれました。

私が離婚する意思がないことを伝えると、弁護士は多額ではないが主人に対して慰謝料を請求できるし、浮気相手女性にも当然請求できると言ってくれました。ただし、浮気相手が主人が独身と偽って交際していた場合は、話が別になるとのことでした。そのため、相手女性を特定しないと、慰謝料請求の話は進まないとアドバイスされました。私はどうしてもその女性の正体を知りたくなり、主人に証拠を見せて迫りました。すると、主人は浮気を認めて謝罪しましたが、相手女性については一切の情報を教えようとはしませんでした。自分が悪いという一点張りで、「金輪際浮気相手とも会わないし、浮気もしない」という誓約書まで書いてくれたのです。

それでも、浮気相手を隠していることに対する怒りが収まらず、どうしても気持ちが整理できませんでした。再び弁護士に相談すると、弁護士は知り合いの探偵事務所であるアーガスを紹介してくれました。早速探偵と会い、調査は可能で、身元が特定できたら料金を支払うという完全成功報酬の契約を結びました。料金は特定できた場合のみ支払いという条件で20万円ということで依頼しました。正直なところ、探偵が全くお金を取らないという点には不安を感じましたが、浮気相手を特定するためには必要な一歩だと感じました。

依頼からなんと１週間後、持っていた情報だけで浮気相手の住所や氏名などの身元が特定できたと報告がありました。さらに、女性の顔写真まで撮影しておいてくれて、私が主人の携帯電話から入手した写真の女性に間違いないと確信しました。私は料金を支払い、継続して勤務先も調査してくれるように依頼しました。すると、2日後には勤務先も判明したのです。驚いたことに、浮気相手は主人の会社に勤めていて、派遣会社から派遣されていた女性でした。

この時点で、主人が独身と偽れる状況ではないことが明らかになりました。再び弁護士に結果を報告し、内容証明を送付してもらいました。この内容証明が主人に伝わると、主人は驚いて浮気相手の情報をどうやって特定できたのかを尋ねてきました。私は探偵に依頼したと伝えると、主人は非常に驚いた様子でした。

私自身も、あれほど少ない情報でよく特定できたことに不思議な感覚を抱いていました。探偵にその秘密を尋ねると、探偵は笑いながら「写真を手がかりに駅で張り込んで尾行したのですよ」と答えてくれました。しかし、私が感じたのは、最寄り駅は都内の中心的なターミナル駅で改札口も複数あり、乗降客も非常に多いことから、ただの写真だけで特定することは非常に困難であるということでした。そのため、探偵が独自の秘密の情報網を利用したのではないかと疑問を持ちましたが、探偵はただ笑っているだけでした。

この一連の出来事を通じて、私は探偵という職業の奥深さを実感しました。多くの人々は、探偵はただ単に尾行をしたり情報を集めたりするだけだと思っているかもしれませんが、実際にはそれ以上のスキルや経験、さらには情報収集の手段を持っていることを知ったのです。私はこの結果に非常に満足し、浮気相手の正体が明らかになったことで、主人との関係をどうするべきか真剣に考えるようになりました。

このような証拠を手に入れたことで、主人と浮気相手に対してどう接するべきか、今後の私たちの関係をどうするべきか、いろいろな思いが交錯していましたが、一つだけ確かなことは、私は主人を愛しているということでした。これからの私の選択が、私たちの未来にどのような影響を与えるのか、じっくりと考えていく必要があると感じています。